3月15日16時0分
福岡管区気象台
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
3月8日から15日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします。
中岳第一火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上700mまで上がりました。
夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
13日に九州地方整備局の協力により実施した上空からの観測では、中岳第一火口内に湯だまりを確認しました。また、引き続き中岳第一火口内に地熱域を確認し南側火口壁が最も高温でした。
11日から14日にかけて実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり900トンから1600トン(前回(3月7日)1000トン)とやや多い状態で経過しました。
火山性微動の振幅は小さい状態で経過していましたが、2月末頃から緩やかに増大し、3月1日以降やや大きい状態で推移しています。火山性地震は少ない状態、孤立型微動はやや多い状態で経過しています。
GNSS連続観測では、2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線において伸びの傾向が認められていましたが、1月下旬以降、伸びの傾向は停滞しています。
阿蘇山では、火山活動が高まった状態が続いており、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
火山の状況に関する解説情報(詳細)
https://www.jma.go.jp/jp/volcano/info.html
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