10月21日16時0分
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
10月18日から21日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。
桜島では、活発な噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、18日01時21分に爆発が発生し、噴煙が火口縁上4000mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は5合目(南岳山頂火口より約1300m)まで達しました。それ以外でも、ごく小規模な噴火が時々発生しました。また、同火口では、期間を通して夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。
火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
18日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり2500トン(前回9月30日、3400トン)と多い状態でした。
GNSS連続観測では、桜島島内の基線で2024年1月頃から山体収縮に伴うとみられるわずかな縮みが認められています。また、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線では、長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。
桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態であることから、今後も噴火活動が継続すると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 爆発
10月18日 1回 1回
19日 0回 0回
20日 2回 0回
21日15時まで 0回 0回
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
火山の状況に関する解説情報(詳細)
https://www.jma.go.jp/jp/volcano/info.html
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桜島:火山の状況に関する解説情報(第086号)
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